人工光合成で循環型エネルギー


スポーンサードリンク

人工光合成で循環型エネルギー

もともと光合成は循環型エネルギーシステム

もともと光合成は循環型エネルギーシステム 数十億年前の太古から自然界の植物が行って来た「光合成」は、究極のエコロジーな循環型エネルギーシステムでした。植物が「光合成」によって生成した酸素と有機物を動物が消費し二酸化炭素を排出します。そして、その二酸化炭素と水と太陽光エネルギーで植物の「光合成」は成り立っています。更に、動物が排出した便が植物の栄養素となり、植物の受粉を動物の活動が支えていることは言うまでもないことです。
この様な数十億年前の太古からの地球の循環型エネルギーシステムを狂わせているのは、我々、人類に他なりません。地球が誕生してからを1年に例えますと、人類が誕生したのは12月31日の午後11時45分頃になります。つまり、現在までの人類の歴史は、地球の歴史を1年間に例えると僅か15分の出来事に過ぎません。
その僅か15分前に出現した人類が地球環境を悪化させているとすれば、地球にとっては人類は敵と見なされても仕方ありません。

人工光合成で循環型エネルギー社会構築

人工光合成で循環型エネルギー社会構築 しかし、現在の人類の活動を億年単位で遡ることは不可能なことで、もはや後戻りすることはできません。

そこで、科学者が考えるのが、地球規模の循環型エネルギー社会を構築することです。

つまり、限りあるエネルギーを一方的に消費する社会から、エネルギーを循環させるエコロジーな社会への変換が理想なのです。人類は20世紀以降、化石燃料と酸素を消費し二酸化炭素を増やしてきました。

そこで、鍵になるのが太陽光エネルギーの利用です。太陽光エネルギーの長所は無尽蔵のエネルギーであることと、クリーンで安全なエネルギーであることです。また、地球上のどこに於いても太陽光エネルギーの恩恵を受けることができます。一方、太陽光エネルギーの短所は、エネルギー密度が低いことと天候に左右されることです。

もともと、太陽光エネルギーの利用は古くから行われてきました。太陽光を熱源として、給湯システムに利用してきました。また、最近はソーラーパネルを屋根に取り付け、太陽光発電が普及しています。つまり、太陽光エネルギーを熱エネルギーや電気エネルギーに変換する技術は実用化の段階に入っています。

そして、究極のエネルギー循環社会を目指して研究競争が繰り広げられているのが、「人工光合成」なのです。

「人工光合成」によって二酸化炭素を消費し地球温暖化に貢献するだけでなく、「人工光合成」によって得られる酸素から水素を還元して有効に活用したい訳です。

もともと、水素は次世代のエネルギー源として注目されています。水素エネルギーの産業用途は、燃料油や化学品原料や輸送機関動力としての用途が考えられています。例えば「燃料電池」「水素エンジン」「水素タービン」などの実用化が考えられています。

また、将来的には「宇宙ステーション」「宇宙旅行基盤技術」に水素が使われる時代がやって来ると考えられています。
そのためにも、効率的な「人工光合成」の実用化が不可欠なのです。