パナソニックの研究成果


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パナソニックの研究成果

パナソニックの人工光合成

パナソニックの人工光合成 2013年1月、大手家電メーカーパナソニックグループの「パナソニック先端技術研究所」は、植物並みのエネルギー変換効率で有機物を生成する「人工光合成」システムの開発に成功しました。
今回、成功したシステムのエネルギー変換効率は0.2%ということで、バイオマスで使用される植物と同レベルのエネルギー変換効率を達成したことは注目に値します。
今回の「人工光合成」システムのメカニズムは、まず、光電極を水に入れて太陽光を当てます。すると光が吸収され水分子が反応することで、電子・酸素分子・水素イオンが生成されます。そして、電子は電線を通って触媒電極に移動し、二酸化炭素と水素イオンと反応します。これらの還元反応によって、「ギ酸」を主成分とする有機物が生成されます。
今回、「パナソニック先端技術研究所」はLED照明などに使われている「窒化物半導体」を光電極に使用することで、電荷電子を二酸化炭素の反応に必要なエネルギー状態まで高めることができたと言えます。

パナソニックの夢

パナソニックの夢 「パナソニック先端技術研究所」の「人工光合成」開発には、大手家電メーカーパナソニックらしい夢があります。それは、「人工光合成」開発によって、暮らしに役立つ様々な有機物を作ることです。
今回のシステムに於いて「パナソニック先端技術研究所」が目をつけたのは、それまで「人工光合成」の触媒としては注目されなかったLED照明に使われている物質です。
しかし、LED照明に使われている材料は、家電メーカーにとっては身近な物質でした。
「パナソニック先端技術研究所」の四橋聡史主幹研究員は次の様に語っています。「エネルギーを使って最後に二酸化炭素にして終わり。この一方通行ですけれども、世の中のどこかでは、これが再び、もう1回エネルギーに戻っているという姿。夢に近いですけれども、そこに向かってがんばって行きたいなと思います」とのことです。
今回のシステムでは触媒の改善で「効率は約2倍に向上しメタノールやエタノール、エチレン、メタンも生成できた」と言いますので、今後、同研究所ではエタノールの生成で植物並みの効率を目指しています。また、将来的には、工場やプラントなどから排出される二酸化炭素を吸収しエタノールを生成する「人工光合成」プラントを稼動させ、エネルギーの循環型社会を目指しています。