各国の現状


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各国の現状

「人工光合成」特許出願件数から見た各国の状況

「人工光合成」特許出願件数から見た各国の状況 「人工光合成」の研究は日本とアメリカがトップランナーでヨーロッパ・中国・韓国も国を挙げた研究が進められており、近年、中国などの追い上げが顕著と言えます。
そこで、「人工光合成」に関する国別の特許出願件数を見てみますと、同様の傾向が読み取れます。
特許庁の2000年から2010年の「人工光合成」に関する「出願人国籍別出願件数」によりますと、日本からの特許出願件数は349件で全体の42.7%を占めトップとなっています。
以下、アメリカの特許出願件数は177件(21.7%)・中国の特許出願件数は115件(14.1%)・ヨーロッパの特許出願件数は107件(13.1%)・韓国の特許出願件数は44件(5.4%)の順となっています。
そして、各国別の傾向を見ますと日米欧は企業からの出願が大部分を占めているのが特長で、特に日本の場合は研究機関からの出願が多くなっています。また、中国からの出願は大学からの出願が多く、次いで個人からの出願が多くなっています。
従って、出願件数の傾向から読み取れることは、日米欧の「人工光合成」の研究は実用化段階に入っていると言えますが、中国の研究は基礎研究の段階と考えられます。

「人工光合成」特許出願内容から見た各国の状況

「人工光合成」特許出願内容から見た各国の状況 「人工光合成」の特許出願内容からも各国の研究段階や重点ポイントが読み取れます。
まず、日本と中国の特許出願内容は「人工光触媒」に関する出願が、「人工光合成システム」に関する出願を上回っています。
また、日本・アメリカ・ヨーロッパでは「半導体光触媒の化学組成」に関する出願が多いのに対して、中国は「半導体光触媒調達法」に関する出願が多いのが特長です。
更に、「人工光合成」システムの詳細に関する出願を見ますと、日本・アメリカ・中国が「一段階水分解システム」に関する出願が多いのに対して、ヨーロッパと韓国は「二段階水分解システム」に関する出願が多くなっています。
従って、いずれの特許出願内容を見ても、日本・アメリカ・ヨーロッパの研究が先行していることは確かで、特に、日本とアメリカのトップランナー同士の先頭争いは激しくなっていると言えます。